たたら製鉄 ①川砂鉄採取

厳しい暑さも幾分和らぎ、秋の気配が感じられるようになってきました。

今回の活動は新名刀匠主催による、たたら製鉄操業計画です。

大分支部は たたら製鉄操業計画を支援することと致しました。

たたらとは砂鉄(酸化鉄)を、木炭を用いて炉内で還元反応させ、鉄を取り出す方法です。

その第一段階として砂鉄採集を行いました。

令和5年9月24日、竹田市神原渓谷付近の神原川で砂鉄を採集しました。

とても綺麗な清流です。

今回の参加者は新名刀匠、興梠刀匠、支部員9名、手伝い1名の計12名です。

ところで、採取地がなぜ海ではなく内陸の川なのかといいますと、たたらで使用する砂鉄はリン・硫黄・塩分等の不純物の含有を極力避ける為です。それらの不純物が少ない山間部の川砂鉄がたたらには好ましいのです。

川で効率良く砂鉄を採集するポイントは岸付近の流れ溜まりや、岩の後ろ側などに堆積している砂の中、岸が洗われて細かい砂が露出している所などです。

元来、砂鉄採集には鉄穴流し(かんなながし)による比重選鉱法(ひじゅうせんこうほう)が一般的でしたが、そんな大掛かりな設備も時間も無いので、文明の知恵(磁石)を使用します。

約1時間半程の作業で約15キロ程の砂鉄が採取出来ました。

採取した砂鉄は乾燥後、何度か選別をするので実際に使える砂鉄は10~12キロ程度だと思われます。

一回のたたらで使用する砂鉄は約30Kg

不足分は予め採取している砂鉄を使用するそうです。

砂鉄採集の後は、荻の里温泉で昼食を頂き、温泉に入り疲れを洗い流しました。

参加者の皆様、お疲れさまでした。