2025年7月度 鑑賞会

真夏の厳しい暑さで体調管理が難しい日々が続いています。

皆様、いかがお過ごしでしょうか?

日本美術刀剣保存協会 大分支部は中原先生を講師としてお招きし、刀剣鑑賞会を行いました。鑑賞会に使用した1~5号刀を中原先生の解説動画付きで紹介いたします。

鑑定刀紹介

1号刀 短刀 弘幸

刃長:9寸ほど 平造り短刀 新刀最初期 京

反り無し 映り無し 匂口締まる

肌が立つ(ザングリ肌) いわゆる堀川肌

2号刀 脇差 表:ナニハ 大慶直胤(花押) 裏:天保八年二月日

刃長:1尺3寸 平造り脇差 新々刀 大坂打ち

反り有り 白け映り有り 匂口締まる

身幅広く重ね厚い ナニハ(浪速)の刻印

3号刀 脇差 表:固山宗次造加以佐州銕(鉄) 裏:天保五年八月日

刃長:1尺3寸 平造り脇差 新々刀 江戸

反り有り 映り無し ふわっとした匂口 丁子の足が長い

固山宗次前期の作 佐州(佐渡)の鉄を使用

4号刀 脇差 表:近江大掾藤原忠廣 裏:肥前國陸奥守忠吉

刃長:1尺7寸6分 鎬造り 新刀 肥前

映り無し 地鉄よく詰む

二代目と三代目の合作 表裏の刃文が異なり焼幅高く、技術がずば抜けて高い

5号刀 刀 表:寛永元年八月吉日 裏:肥前國住武蔵大掾藤原忠廣

刃長:2尺3寸6分 鎬造り 新刀 肥前

映り無し 元先の幅差あり 地鉄よく詰む

武蔵大掾を受領した直後の作 寛永元年は作数が少なく、珍しい

動画  鑑定刀紹介・中原先生解説

中原先生、ならびに各刀剣の所有者の皆様、ありがとうございました。

鑑賞会に参加された皆様、おつかれさまでした。